母子手帳をもらいに行くと、保健師さんから「産後ドゥーラ利用に関するお知らせ」を受け取った。
ベビーシッターとも家事代行とも違う、「産後ドゥーラ」という言葉を耳にした。
いざプランニング(事前面談)で「ママに必要なことはなんでもサポートしますよ」と言われて「なんでもと言われても…」と困っている。
そんな経験ありませんか?
共働き世帯が増えたことで、特に都内で産後ドゥーラ利用へ助成金を出す自治体が増えています。
でも、「産後ドゥーラ」ってそもそも何?
利用するにしても何をお願いしていいの?
そんな疑問や悩みをお持ちの方へ、2021年に第一子を出産した筆者が、産後ドゥーラを利用して試行錯誤して編み出した活用法をお伝えします。
こんな方におすすめ
- 産後ドューラが助成対象の自治体に住んでいる
- 産後ドゥーラの利用を検討しているが、何をどこまで頼めばいいかわからない
- 実家が遠くて頼れない
- 里帰りしない・できない
産後ドューラとは
産後ドゥーラとは、産前産後ケアのスペシャリストをいいます。
1 母親サポート
妊娠中から産後まで、育児に関する不安や悩みに寄り添い解消する
例:自治体の子育てに関する情報提供、徹底的に聞き役
2 育児サポート
赤ちゃん(+きょうだい)の日常生活のサポート
例:沐浴、きょうだいの送り迎え
3 家事サポート
料理、洗濯、掃除、買い物といった日常の家事
利用手順 ※妊娠中に連絡をとってプランニング必須!
産後ドゥーラを探してコンタクトを取る
一般社団法人ドューラ協会かキッズラインでコンタクトを取ります。
ドゥーラ探しは、必ず出産前に余裕を持ってすませておきましょう。
なぜなら、産褥期は心身ともに疲れ切っていて探す気力が持てないこと、そして何より産後ドゥーラは、ニーズに対して供給が追いついておらず、なかなか見つからない状態だからです。
自治体も補助を出して産後ドゥーラ育成に乗り出していますが、まだまだ時間がかかりそうです。
私が母子手帳を受け取りに行った際も、保健師さんから「なかなか予約ができないので、プランニングだけでも妊娠中に済ませておいてください」とアドバイスがありました。
安定期に入った21年10月に一般社団法人ドューラ協会で探したところ、最寄りで利用できるドゥーラさん130名のうち103名が"新規受付終了"となっていました・・・
実際に使ってみると、ドゥーラ協会のHPは検索機能が正直イマイチ。
・新規受付をしているドゥーラさんを絞り込むことができない
・詳細まで見ないと新規の問い合わせができるか不明なプロフィールが多々ある
都内在住の方は特に該当者が多数ヒットしてしまいます。
プロフィールに【新規受付終了】と書いていないけど、問い合わせたら断られる・そもそも返信がこない・・・など、自治体が助成金を出し始めたことで多忙となり、手が回っていないドゥーラさんもいるようです。
ちなみに私は協会へ検索機能の充実を依頼し、すぐには対応は難しいが検討していくという返信をいただきました。
暫定的な絞り込み方は2つあります。
最寄り駅・エリアを細かく指定する(交通費節約にもなります)
「4.ドゥーラサポート(関連資格/得意)」の項目を一つずつ選ぶ
プロフィールに記載のメールアドレスから連絡すると、その後の連絡はLINEでやりとりが多そうです。
私も2人のドューラさんからサポートを受けていますが、いずれもプランニング終了時点からLINEで連絡をとっています。
プランニングをする
産後ドゥーラは、家事代行のように空いている日に予約をして即日利用できるわけではありません。
事前にプランニングと呼ばれる1時間程度の面談が必須となります。
ドゥーラさんによっては、お試しで1−2時間訪問してサポートして相性を確認できることもあります。
私が依頼しているドゥーラさんは、プランニングとは別で「産後ドゥーラは何をお願いすればいいのか?」という具体例を電話で教えてくれました。
訪問・利用スタート
プランニング後、決めた日時でドューラさんが訪問してくれます。
利用が不要な場合は、前日17時までであればキャンセル料がかからないことが多いです。
ただしドューラさんによって契約内容が違うので、初日に説明される契約書はよく確認しておいてください。
利用停止する際は…?
きてもらっているドューラさんと相性が合わない、またはもう産後ドューラのサービスそのものが不要になった。
そんなときは、サポートが不要になったタイミングですぐドューラさんへ連絡しましょう。
契約書のキャンセル規定に基づけば、仮に既に予定を入れてもらっていてもキャンセル可能です。
人によって相性があることも、サポートが不要になるタイミングが様々であることも、ドューラさんはよく知っています。
加えてキャンセル待ちのママたちもたくさんいるので、「失礼かな…」、「引き止められるかな…」といった心配はご無用!
それでも心配な人は「家族がサポートしてくれることになったので」や「引っ越すことになったので」など添えてみてはいかがでしょうか。
活用法 具体例
助けてほしいパート別に、活用法をお送りします。
料理
- 冷蔵庫のあるもので作ってもらう
- 買い出しに行ってもらい、その食材で作ってもらう
- 下ごしらえだけしてもらう
作る気力がなくてとにかく助けてほしい時は、冷蔵庫にあるもので作ってもらいましょう。
できれば事前に、家にある食材の一覧や写真を送っておくと時間が有効に使えます。
食べたいものがあるときは、買い出しから依頼しましょう。
家についてから買い出しに行ってもらうことも、買い出しを済ませてから訪問してもらうこともできます。
先に買い出しに行ってもらう場合は、買い出しをスタートした時点がサービスの開始時間になります
野菜を切る・冷凍用に肉を小分けするといった、材料の下ごしらえだけお願いすることもできます。
私も料理だけではなく、大根や生姜をすりおろしてもらったりネギを小口切りにして冷凍してもらうなど、やっておくと楽だけど自力でやるには気力がいる工程をお願いしています。
洗濯
洗濯、干す、たたむ、しまう
各家庭によって違うので、メモを渡したり初日に説明をしてお願いすると親切です。
我が家はドラム式で、乾燥までは機械ができるのでたたむのだけお願いしています。
花粉の季節では、あらかじめ洗っておいたシーツやマットを取り替えてもらっていました。
シーツ替えのようなやりたい気持ちと面倒な気持ちが混ざる家事は、ドューラさんにお願いすれば気持ちもスッキリするので非常にありがたいです。
入浴補助
風呂掃除や沐浴準備、沐浴や入浴後のケアなど
産後の沐浴は特に腰に負担がかかるので、ドューラさんへお願いして体を休めることができます。
安全のため、必ず保護者が沐浴に立ち会います
1ヶ月検診が終わって母子ともに入浴が可能になれば、お母さんと赤ちゃんがお風呂に入ったあとのサポートが可能です。
お風呂上がりの赤ちゃんを預かって服を着せたり、耳掃除や、保湿剤を塗るといったケアをお願いできます。
私はドューラさんへ赤ちゃんを預けたあと、顔にパックをして湯船に浸かって体を温める時間をとれるようになりました。
お風呂上がりもドライヤーをしっかりかけれるし、軽くストレッチをしてからリビングへ戻っています。
我が家は入浴後に授乳→寝かしつけのルーティンなので、入浴中の時間で寝室のセッティングもお願いしています。
掃除
リビングの掃除機かけ・クイックルワイパー・トイレ掃除・お風呂掃除など
一般的な家事の範囲内にとどまることが多いです。
例えば『換気扇の掃除』といった内容は対象外のことがあります。
【番外編】ドューラさんに聞いたサポート内容
妊娠中にうまくイメージできていなかった頃、ドューラさんから差し支えない範囲で他のご家庭のサポート内容を教えていただけました。
特に第2子が産まれてからのサポートは私は未経験なので、具体例がご参考になると嬉しいです。
きょうだいの送り迎え
産褥期で保育園や習い事の送迎が難しいときに代わるのはもちろん、必要に応じて買い出しも
きょうだいの子守り
お母さんが下の子をお風呂に入れている間など、手と目を離さざるを得ない時のお世話
赤ちゃんの授乳(ミルク)
ミルクや寝かしつけの時間を代わることで、上の子がお母さんと遊ぶ時間を作ってあげられる
離乳食作り
月齢が小さいと食べる量も少なくて都度作るのが大変なため、まとめて作ってもらって冷凍しておく
訪問初日までにやっておいたほうがいいことや、具体的な1日の流れは別の記事でご紹介します。
ドューラさんのサポートを最大限活かして、笑顔で赤ちゃんと向き合えるように心身を休めてくださいね。